同期が語った「マムシの善三」のやり口
佐々木善三とは、舛添要一元都知事が雇った「第三者風」ヤメ検弁護士である。
記者会見をご覧になった方も多いと思うが、記者を上から見下し、鋭い質問をする者には恫喝するような言葉を浴びせた人物である。
彼をよく知る同期ヤメ検弁護士が、彼の検事時代を複数のTV番組で語っていたので、それを紹介したい。
住田弁護士がワイドショーで語る
同期のヤメ検弁護士というのは、行列のできる法律相談所でおなじみの住田弁護士である。
いつも穏やかに見える彼女が結構厳しい言葉を佐々木氏にぶつけた。
まず最初に佐々木弁護士の話を出したのはミャネ屋の中で「どうも佐々木さんは特捜部の副部長で終わられたのは、そこらへんに限界があったからじゃないですか」とその手法を批判した。
後日他の番組で「同期でもっと偉くなった人も何人もいますので」とわざわざ注釈をつけて同じことを話していたので、つい口が滑って言い過ぎたということではないらしい。
住田弁護士は、好き嫌いで発言する人ではないと思うので、佐々木氏のやり口に検察時代からずっと疑問を持っていたのではないだろうか。
検察の副部長とは?
ところで、話に出てくる検察の副部長というのは、どの程度の役職なのであろうか。
調べてみると、副部長というのは地方検察庁(全国50庁)の長になる程度の役職であるという。
ここ数年の検察の採用人数は毎年70~95人程度なので、(早期退職者数を差し引いて)普通に勤めあげれば誰でもその程度までの昇格は期待できるポジションかもしれない。
しかし、副部長で退職したとしてもそれほど卑下することはないと言えるだろう。
住田弁護士の言いたかったことは
ボクはこの時期、たまたまいくつかの番組で住田弁護士の話をリアルタイムで聞いたので、それを簡単にまとめてみる。
【佐々木善三弁護士について】
- 捜査手法は、第三者の裏取りから入るものではなかった
- 仲間の検事との打ち合わせ、進展の確認など協調性の必要な作業は不得意だった
- 一部の上層部から、そのやり方が重宝されていた
- さすがに近年、彼の捜査手法が時代に合わなくなって、結果副部長程度で終えた
- 自分のたてた筋書きにはすごくこだわった
- マムシの善三と呼ばれていた
このまとめたものを見ると、佐々木弁護士がどんなやり方で、検察官としての業務を行ってきたかが見えてくる。
検察は怖いところであると、日本中に広めてしまった
佐々木善三の捜査手法とは、とにかく被告人を自白に追い込むといったものである、と推測する。
確かに自白させれば、それが冤罪だろうがどうだろうが、手っ取り早く検察のメンツを保てる。
「やっていないことを自白する人間はいない」と、取り調べを受けたことのない人間であれば思うかもしれない。
しかし、佐々木弁護士の会見を思い出してほしい。
テレビ中継され、全国に姿がさらされている中でさえ、記者に対してあの逆切れと、傲慢ぶりである。
それもマムシのしつこさで。
ほぼ密室の取調室で何十日間も、会見時よりもっと凶暴化した佐々木氏から取り調べをされたら、正直ずっと否認を続けられる自信はない。
無罪であったとしても自白してしまうかもしれない。
佐々木氏の大きな失敗は、舛添要一元都知事の進退問題云々ではなく、多くの日本人にジェントルマンではない検察の姿を見せてしまったことである。