『Delight Slight Light KISS』 松任谷由実 1988年 レビュー







「Delight Slight Light KISS」名盤レビュー

Delight Slight Light KISS(ディライト・スライト・ライト・キス)とは

このアルバムは、松任谷由実(ユーミン)の20枚目のオリジナルアルバムです。

今でいう合コン、当時でいう「ねるとんパーティー」が流行っていた時で、とんねるずのタカさんがTV番組の告白シーンでこのアルバムの1曲目「リフレインが叫んでる」をよく口ずさんでいました。

7曲目の「恋はNo-return」は、一世を風靡した「オレたちひょうきん族」の最後の1年間のエンディングテーマとして使われた。

個人的には、ある時期、CDを全曲リピートにして繰り返し繰り返し聴いていた。

バブル絶頂期の時代の象徴のアルバムであり、アレンジも時代を映してかキラキラしてる.

売上枚数 158万枚であり、ユーミン初のアルバム100万枚超えである。

改めて、タイトルを見てみると、よくこんな言いにくいタイトル、しかも英語をつけて売れたよなあ?さすがバブル時代、と思います。

曲 目

作詞・作曲 : 松任谷由実 編曲 : 松任谷正隆

  1. リフレインが叫んでる
  2. Nobody Else
  3. ふってあげる
  4. 誕生日おめでとう
  5. Home Townへようこそ
  6. とこしえにGood Night(夜明けの色)
  7. 恋はNo-return
  8. 幸せはあなたへの復讐
  9. 吹雪の中を
  10. September Blue Moon

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懐かしんだり、アルバムの雰囲気をお楽しみください。

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1. リフレインが叫んでる

「どうしてどうして 僕たちは 出逢ってしまったのだろう」で始まる、有名な曲。

ピアノコードのソロ連打から始まる曲で、「すごいなユーミンは、こんな曲も作っちゃうんだ」と当時感心して聞いていました。

女性が別れた後に、彼との思いでの海辺をちょっとした期待を胸になぞってみるというストーリー。

歌詞の中には僕たち(男性サイド)のセリフ(過去)と、私たち(女性サイド)のセリフが併存している。

男性サイドとしては、別れる、ことは決定事項で「どうして出逢ってしまったのだろう」と言って強く抱きしめます。

女性サイドは、どうして別れてしまったんだろう(あきらめてしまったんだろう)と現在も悔いています。

起承転結のある歌ではありませんが、その雰囲気とアレンジ、ユーミンの声だけでものすごく納得できる1曲です。

2. Nobody Else

1曲目もそうであるが、この歌も女性が、前の彼氏と別れたことを悔やんでいる歌である。

一般的には男性の方が別れて引きずると言われているが、女性もこんなふうに考えていると想像すると、男性側としても少し救われた気持ちになる。

逆に男性側から、(元)彼女もこんなふうに思っていてほしいなあ、という願望を歌にしたものにも思える。

Nobody Else(かわりはいないわ)



3. ふってあげる

どうせだめになっちゃう二人なら、私から「ふってあげる」という歌。

「最近の彼は一緒にいても心ここにあらずだね。嫌な思い出になる前に私がふってあげるわ

 わたしを好きになってくれたのは本気だったよね、無理かなって思って付き合ったけど楽しかったわ

 二人が楽しかった思い出は消えないわ あなたが悩まないように わたしがふってあげる」

2曲目と同様に、こんなふうに考えて別れを切り出してくれたなんてありがとう。

と、男性側の願望が込められた曲に思える。

でも、本当にそうであってほしい、とも思う。

だったらふらないでよ、とも思う。

4. 誕生日おめでとう

「1年以内に別れた彼の誕生日が来て、一緒の誕生日を思い出してみる。

誰も出ないけど部屋に電話してみる、「誕生日おめでとう」さえ今は言えないね。

会うことはないけど、遠くで祈ってるね」

5. Home Townへようこそ

前曲まではすべて別れ間際から、別れた後の歌だったが、これは彼の実家に遊びに行く歌。

どうやら結婚まで視野に入れた感じで、彼の実家の人に会うようである。

幸せな歌でよかった。

6. とこしえにGood Night(夜明けの色)

「明け方まで真剣に話し合って、彼女主導で別れを決めた

 特に先に当てがあるわけでも どうするつもりなのかもないけど

 とりあえず昨日までのわたしにさよならをいいたい

 とこしえに Good Night

  変わらないものが何もない世界で あなたへのこの言葉だけは変わらないわ」

 そうそう、これでこそボクの知っているユーミンと思います。

 そして、彼女(歌詞の主人公)の気持ちは殆ど理解できていません。



7. 恋はNo-return

前記しましたが、この曲にはひょうきん族のイメージが強くて、なかなか入り込めません。

それに全体にバブルのにおいがプンプンしませんか?

身もふたもない言い方をしちゃえば、次のようになっちゃうよね。

「彼と今セックスをしちゃうのは簡単だけど あなたが相手ならまともな恋愛ができそうだから

 もうちょっとペースを落としましょう。 熱く求めてくれるのはうれしいんだけど、

 戻れない恋になりそうだから あなたの気持ちを先に教えて」

 女性陣は、この歌詞に共感するのかな??

8. 幸せはあなたへの復讐

 元カレに 未練たらたらな歌である。

 歌詞中には新しい彼氏も登場するが、どうやら彼女から恋の相手とは認めてもらえていない。

「よそゆき顔で」の中で「今の相手は かたい仕事と静かな夢を持った人」に通じるものがある。

 誰かに気持ちを残しながら、彼氏は作っておく、みたいな。

 元カレからしたらちょっとうれしい気持ちがあるのかもしれないが、今カレの立場で聴いたらたまらなくひどい歌でもある、

9. 吹雪の中を

吹雪の中っていうのは比喩でしょうか?それとも現実?

ボクは 理由(わけ)あって二人はちょっと離れていて、相手の大事さを再確認した、というふうに考えています。

Mon Cheri!

小さい幸せが戻りかけている状況っていいでですね。



10. September Blue Moon

このレビューに際し、じっくり聞いてみましたが、なかなかいい曲ですね。

目を付けていた男性が沈み込んでて、それに近づこうとしている状態でしょうか。

夏が終わって、男性もいろいろあって落ち込んでいて、次の彼女でもいいからと口に出さないまでも近くにいる。

言葉は悪いですが、ルールの異なった一種の狩りですな。

余談ですが、麻雀で負けていたときにこの曲が流れて「これ以上沈まないで」なんて言われると、がんばろうって気になってました。


今回は、他サイトの引用はなしです。

いろいろレビューに目を通しましたが、このアルバムに関しては1曲目以外、女性の評価が厳しめですね。

おそらく、このアルバムの中の曲は、男性がこう思っていてほしい女性の本音調の歌になっているので、本物の女性には響かないのかな、などと思ってしまいます。

「前の彼氏についてそんなふうに思ったこともないわ」と。

でも当時リアルタイムで聴いていたボクには、リフレインが叫んでる、Nobody Else、ふってあげる、幸せはあなたへの復讐、吹雪の中を、など大好きな曲がいっぱいのアルバムです。

いろんな実体験ともリンクしている時期ですから、曲によっては、忘れていたその時期の出来事を思い出したりもします。


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