正直に言います。
Baby Metalをなめていました。
テレビで流れたライブ映像をみました。
Baby Metalはすごい!
レディガガの前座をやったり、ワールドツアーを行ったりと、話題に乗った形で接してみたが、実際のアクトはやっぱりすごかった。
もともとこのブログで音楽を紹介する場合は、個人的に何十年も愛聴しているものを紹介しよう、としているが、いきなり最近の音楽、しかも(日本のジャンル的には)アイドルの紹介となってしまった。
自分自身でちょっと戸惑っているほど、はまっている(照笑)
BabyMetalが、海外で受け入れられた理由
Baby Metalが海外のメタルファンに受け入れられた理由は、ほうぼうで語られていますし、ここ半年ぐらいは雑誌の特集記事も非常に多いです。
ここに書くことは、一般的な意見ではないかもしれませんが、ボクなりに3つ理由をあげてみます。
1. 海外を意識していなかった楽曲
もちろん、最初の頃の楽曲ですが、さくら学園 重音部として活動をはじめたBaby Metal。
YouTubeなどで動画を見ると、3人ともとても若い、というか幼い。
当初「ド・キ・ド・キ☆モーニング」でインディーズからデビューしたぐらいなので、最初から海外進出を目論んでいたというわけではないだろう。
楽曲も前奏、間奏を部分こそメタル色のあるものだが、オケ部分では普通のアイドルの楽曲と区別するのは難しい。
ボクは実はこういったJ-POP全開の楽曲とMETALの融合が、より不思議感を国外のメタルファンに与えたのではないかと思っている。
2枚目のアルバムからは、かなり海外を意識した作りになっていることもそのことを裏付けている。
2. バックバンドに男性を感じさせない
Baby Metalが世界一流の舞台に日本でのスタイルを崩さずに立てているのは、バックバンド「神バンド」の存在が大きいことは間違いない。
ドラムスの青山英樹は、親子3人プロドラマーの家系だし、ギターの大村 孝佳は、あのマーティ・フリードマンのソロプロジェクトでリードギターを担当していた逸材である。
二人とも素顔はかなりのイケメンだが、「神バンド」のキャラとして顔に白のペインティングをして演奏している。
これが結果的に、観客が男女の変な推測をすることなく、BABY METAL3人に意識を集中させる効果を生んでいると思う。
ボクが好きなのはベースのBOHさんだが、彼はゲーム「Dark SoulsII」に出てくるやられキャラのように、ライブ中中腰で演奏し、役になり切っている。
プロだな、と思う。ちなみに彼もイケメンである。
今はまだいいとして、後、数年もすれば彼女たちもお年頃である。
美男美女の混成ユニットは、やはりファンの前ではペイントして、分けておいたほうがいいかもしれない。
3. 観客との勝負は「一所懸命」!
例えばイギリスなどでBaby Metalが何の問題もなくMETALファンに受け入れられたわけではない。
専門の音楽雑誌で紹介された後、当たり前のように賛否両論、BABY METALが「METAL音楽として」あり派となし派が大激論となったようだ。
イギリスで一般へのお披露目となったのは大規模ロックフェス「Sonisphere Festival UK」であったが、「Baby Metalがつまらない奴らだったらおれの小便入りのペットボトルをステージに投げるつもりだったぜ」など事後に書き込みがされるほど荒れてるファンもいたようだ。
しかし、結果的にBABY METALは受け入れられた。
これが、「日本の男性ヘビメタバンド」 VS 「イギリスのMETALファン」という構図だったら、
「METALファン:オレたちをノックアウトしてみろこの野郎!」
「バンド:なんだとこの野郎、オレたちの音を聞いてからいいやがれ!」
というような、真正面からの戦いになりそうである(妄想)。
しかし、彼女たちの場合はそうはならなかった。
一部メタルファンの敵意を、彼女たちの楽曲とアクトに対する真摯な態度と、一所懸命さが押し返したのだと思う。
自分の娘か、姪っ子ぐらいの年齢の女子3人が、異国の大舞台で懸命にアクトしているのである。
Baby Metalの前向きさが推進剤となり、全体が一体となったのではないだろうか。
イギリスはやはり「紳士の国」であった。